Literary Machine Nº9

文学と音楽、ロンドンの陸地で溺れる税理士

ネイティブの英語が聴き取れません(2022年の抱負)

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かつては毎年目を輝かせながら目標を練り上げていた僕も、この歳にもなると新年の目標について卑屈にもなってくる。 2021年は生きてイギリスにやってきて、餓死せずに生き延びた。それだけで充分なのだ。事実、神経を多少病んだが、肉体は一応支障なさそうに見える。 渡英当初には英国内のコロナも落ち着いてきていたから、周囲も「好いタイミングで来たね」と言ってくれた。しかし、気がつけば過去最高記録を突破するサイクロンに巻き込まれた。オミクロンの神輿に担がれてワッショイワッショイ突き上げを喰らいながら、ダージリンを日々すすっている。

2021年に自分を甘やかしたのは、当初英国での理想の自分と現実のギャップに苦しんだ挙げ句、「海外で暮らしているだけ天才」と思うことにしたからだ。そうしてハードルを地面すれすれまで下げたおかげで精神衛生が保たれた。2022年は本気出す。今回は英語の抱負。

英語 – リスニング

さて、とにかくリスニング力が足りない。これはどれだけ強調しても足りない。IELTSでL7.0しかないので本当に苦労する。気分を害してしまったら申し訳ないが、本当に7.0でもまだ危険水域に肩まで浸かっている。日常会話を含めたコミュニケーションが非常に難しい。もちろん1対1では喰らいついたり聞きかえすことができても、ネイティブ同士が私の許可を得ずに勝手に話を始めると、ふわふわと居場所が溶けてなくなっていく。アァ、アァ……。特に友人や家族同士など砕けた雑談の場になると、諸事情により理解できる割合が1-2割くらいまで低下する。

もちろん持ち合わせのコミュニケーション能力が高い人ならこちらからのスピーキングである程度カバーはできようが、そんなもの持ってませんアタシ。この耳は赤子並みと痛感する。いや赤子のほうがよほど優れた耳を持っている。なお、英検1級のリスニング教材はほとんど正解できるし、ニュースなどは集中すればだいたい意味は取れる。しかし、現実世界の水準はまるで異なる。サイバイマンを倒せてもナッパやベジータには敵わないというあの絶望感。

何よりも聞き返したときの「なんで聴き取れないんだよ」というしかめ面は悪夢。

1. 目標

とはいえ、いくら嘆いても英語は聴こえてはこないので、重点的なリスニング対策を以下の二本立てにてやります。また、聴き取れない部分をちゃんと潰すということを今までは面倒くさがってやっていなかったので、やるぞ。

  • 初見で英語字幕禁止プレイ(Youtube/映画/ドラマ)
    まず初見で50%くらいは聴き取れる動画を字幕なしで観て、二回目は字幕ありで観て、最後に字幕なしで観るというもの。ただし、映画やドラマは長いので繰り返すことはさておき、まずは字幕なしで楽しむことを優先する。

  • 変換マッスル鍛え上げ
    こちらはある程度聴き取れるものを使って、音声情報を意味に変換して内容を理解する速度を上げる練習。Audiobookだけで本を読めるようになりたい。

2. 英語が聴き取れない理由

また、前提として英語が聞こえない理由と対策を自分流にざっくり整理してみた。仮説的なので違っていたら修正していきたい。

  • 音声学的ルール: リダクションやリエゾンといったルールによって音声が変化したときに認識できない。例えば、What do youがWhaddya になるというようなもの。
    –出会う都度叩き込むだけなので単純。

  • 認識できない語彙: 音声からその単語を認識できないか、その単語自体を知らない。スラングや方言なども含む。
    –語彙を増やすとともに、実際の音声で出会うことにより音声と単語を繋げていく。

  • 不慣れなアクセントや不明瞭な発音: 標準的な発音からの乖離によって認識できなくなる。現実の会話では不明瞭な音声も多い。
    –周囲にアクセントの強い人がいないのでアクセントは後回し。不明瞭な音声は対策法が分からないが、明瞭でも聴き取れていないのでそちらを優先。マンブリングは、、、そいつが悪い!!

  • 変換速度不足: 音声情報を意味に変換して内容を理解する速度が間に合わない。なお、日本語に変換してはいけない
    –実は遅い音声で音だけは聴き取れたとしても、充分な速度で頭の中で意味を形成できていないことに最近気がついた。Audiobookのような遅めの朗読で音声だけで内容を理解しようとしてもすぐに心が折れて上の空になってしまう。これは英語に限らず聴覚のみでの意味理解力が低いことが原因なのかもしれないが、それにしても英語でのこの能力が低すぎるのでどうにかしたい。これは字幕やスクリプトを見ずにほとんど聴き取れる音声や動画をたくさん聴いたり見たりしてみる。

  • 予備知識の不足: 話者間で共有されている文化や話題の前提知識が欠けている。
    –仕方がない。時間をかけて少しずつ吸収していくしかないし、自分が知らない話題だったら日本語だって「それどんな人の話?」と訊くわけだから、当然だ。問題はやはり、それを訊いたところで聴き取れないことのほうだ。

  • 映画・ドラマ:
    –ネイティブの通常の会話と映画・ドラマとで何が違うかは正直謎。ネイティブの英語が全く問題なく聴き取れても映画・ドラマが全然聴き取れない人がいるらしいので、映画・ドラマのほうが難易度は高いのかもしれない。

英検1級の勉強方針、考えた

英検1級の勉強方法を色々と考えてみました、というお話。

1. 語彙

まず語彙を固める。5年くらい前にパス単を1周はしたので1割くらいは頭に残っているはず。ただ、素直にパス単を使うのが定石とは思うものの、日本に書籍のパス単を置いてきたので手元になく、UKで買い増すのも癪だしKindle版を買うのもね……。そもそも日本語訳を覚えるという作業が結構苦痛だったんですよね。ということでいきなり変なこと始めますが、パス単のリストに従って英英辞書で覚えるやり方を試してみます。失敗だったら普通のやり方に戻します。

語彙用に使うのはCollins English Dictionary Essential Editionです。これはネイティブ向けの辞書なんで発音記号が載ってないんですが、イレギュラーなやつには発音記号が付いているのでそんなに実害はないと思われます。簡潔なのが良くて、例えば、

"abhor: to detest utterly"

というようにシンプルに言い換えられているため、英語でパラフレーズするできる語彙が身につき易いかもなと想定しています。

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ただし、学習用辞書と異なり例文が全く足りないですね。でも正直今までの単語学習では語彙を一発目に入魂するときにコロケーションとかまで欲張ると挫折しやすい気がしたので、コロケーションはいったん無視します。そもそも、もっと基礎語のコロケーションが足りてないです。その辺りは語彙の第二弾でやるのとライティングの学習過程で鍛えます。あとはAppでOALDを買ったので、例文や音声は補足可能。

他にもIdioms/Phrasal Verbs辺りは実需があるのでやりたいですが……。

とにかく、最初の1ヶ月でパス単の2,400語のうち9割を覚えるのが一番手。出た単とか他の単語集もやりたくなる慾がありますが、欲しがりません。"Word Power Made Easy"のKindle版が200円だったので買っちゃったりしてますが、手を出さないように我慢。

2. 過去問

単語を覚えた段階で旺文社の過去問集を解くのが定石のようです。Kindle版を購入しました。2ヶ月目から取り組む予定。旺文社やジャパンタイムズは電子版を出してくれているのでとても助かります。

使い方は、まず時間を測って解いてみる。その後、リーディングは精読し、返り読みなしですらすらと理解できるようになるまで読み込む。リスニングはスクリプトを精読し、シャドーイングをする。辺りの模様。今までの学習では一回読んだら終わり、聴いたら終わりを繰り返していたので効率悪かったんだろうなぁ。

3. その他

上記の2つだけをやれば英検はクリアできるという噂ですが、語彙をやって過去問を解く流れに並行して分野ごとに掘り下げて対策を練りたいと思います。

  • リスニング: 太古の昔より苦手とされている分野。大嫌い(さっきのabhor)といっても過言ではない。今もイギリスで苦労しているのはリスニング。雑談のなかで聴き取れないとクスリとさせるような小洒落たギャグも言えずぴえんなのです。とりあえずジャパンタイムズのリスニング本で分野対策をします。その後はPodcast聴いたりシャドーイングですかね。リスニングは本当にガッツリ伸びた成功体験がないので不安です。

  • リーディング: 一番得意な分野。IELTSでもこれだけ9.0と突出していたので自信あり。あんまり特別な対策は要らないかなと思いますが、勉強というより趣味でThe Economistを読むようにします。The Economistを読もうとしてる税理士は稀少じゃね?? という謎のイキリに端を発してもう4年くらい購読だけしてお布施し続けているんでね、ここらで回収しにかかりますよ、投資を。音声も聴けるからシャドーイングもしたりすればしゃぶり尽くせるのではと企んでいますが、コンフォート・ゾーンに嵌まらないように自制もします。

  • ライティング: 今までガチで全くやっていなかった分野。昔の大学受験でもほぼ無視したな。準1級も単語並べれば行けたし。でも文章書くのは好きな人間なので、ライティングは伸び代ヤバみだと自分に期待してます。こちらもジャパンタイムズで鍛えます。まずはテーマごとの212の短いパラグラフブロックを写経します。自分なりに書き換えられるなら書き換えます。最後にテーマごとに30問の問題があるので、自分の立場に合わせて3つの理由を挙げてすらすらーっと書けるように準備します。「真似はだめ」という致命的な先入観がライティングしたくない病の原因だったので、とにかく他の人の英語・フレーズをパクリまくるようにします。

  • スピーキング: オンライン英会話、DMMの1日2回受講のコースを申し込んだものの、2ヶ月でまだ数回しか受けてないので解約しようと思います。こういうのほんと続かないの。The Economistといい、ほんとサブスク被害者の会作りたいくらい。スピーキングは別に毎日やる必要ないな、って気づいたんだぜ。いや、単に怠け者なだけですすみません、というか真面目な話、何となく英会話して回数を重ねても何も得られないのは感じました。事前準備と復習が非常に重要だと気づきました。ライティングの勉強で自分の考えを英語としてプールできるようにした上でオンライン英会話をやるのがいいかなと思いました。

  • 文法: Advanced Grammar in Useちゃんが横で寝ているんですが……、起こさないようにします。基礎はOKと思うんで、文法は優先度めちゃ低め。

  • 発音: これは完全なる趣味ですが、EPTという発音テストの結果が来週返ってきます。1箇所基本語の読み方を間違えるという失態を犯しましたが、割と良い線行っていると勝手に思っています……。ちなみに元々アメリカ英語で勉強していたんですが、英国で3ヶ月過ごすうちにイギリス英語ぽい発音に移行してきました。pick upというやつです。

  • ツール: ライティングのフレーズ集とかは、紙のノートではなくNotionというアプリでまとめようと思います。

英検1級を受けたいやつ、おれ

なんとロンドンでは、TOEICは受けられないくせに、英検は受けられるのである。まーどうせTOEICはまだ満点を取りに行く力は備わっていないので、いいのさ。

ということで英検1級を受けようと思い立つ。目指すは2022年1月。あと3ヶ月。実はケンブリッジ英検も受けたいと先々月くらいに(思うだけ)思ってテキストを買ったが、早々に放った。英検を先にやるほうが効率的とみた。

むかしのブログを見たら、英検準1級は税理士試験の合格発表待ちの間に取っていたようです。そのときに1年後くらいに1級も取りたいとか猪口才に言っていたが、無情にも6年以上の時が流れた。ほんとに早いですね……。

今勉強したいことは英語・データサイエンスもどき・ATT(英国税理士)の3本立てなんですが、取り急ぎ英語を軌道に載せようと思います。データサイエンスもどきは、会社の研修コースとして用意されているRPAを学ぼうと思っています。とりあえずUiPathをインストールしただけ。ATTは業務に直結するんでさっさと一科目やりたいんですが、スクールに連絡したものの何か色々時間がかかっておるのです。

ACCAは13科目中3科目を取っていったん休止したんですが、ACCAや税理士試験などはブログに記録を書くことで士気を上げるということができていたので、これにあやかって英語もブログに書きながらやっていこうと思います。ブログに書くことでやる気も上がるというよりは、やる気が溢れていたからブログを書き散らしていたんじゃないかという疑念は置いておきます。

さてさて、なんせ英語は今まで体系的にガッツリ勉強したことがなくて、趣味的に読書したり単語を覚えていただけなので、今回の英検1級では4技能を真面目に伸ばしに行きます。準1級は多読と英単語で何とか乗り切れちゃったので、自分のなかで英語の勉強方法を確立できてないのが悩み。

ってか、たった3ヶ月で合格できるのかって思うじゃないですか? 大丈夫、

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2ヶ月で合格できるらしいwww

こういうのは当てにしない人間ですが、色々調べて語彙・リーディング・ライティング・スピーキング・リスニングそれぞれのやり方を考えて臨もうと思います。

ほいではCheers!

ロンドン到着の日のこと

東京を出発し、ロンドンに到着してからもう1ヶ月が経ってしまった。 色々アウトプットしたいと思いながらも、初めて暮らす異国で気もそぞろがちに、いつの間に時間がだいぶ過ぎた。

1. フライト

7月2日は梅雨の朝だった。そんな日に僕は大量の荷物を全身で引きずって羽田空港へ向かう。 大量というのは、背中にバックパック、テナー・サックスと電子サックスを左右の肩にかけて、でかいスーツケースを一つ。ちんどん屋のなりそこないだ。最寄り駅で、反対側のホームに移動するために階段を上り降りしただけで心がバキバキに折れた。この多荷物には今に至るまで悩まされている。

見送りに来てくれた家族と最後の会話を交わして、超過重量のために1万円をJALに支払い、ロンドンへの直通便に乗り込んだ。CAさんに「楽器ですか?」ときかれて得意げに「サックスです」と答えたときだけ重い荷物を運んできてよかったと思えた。その人はたしかフルートを演奏するとか。幸いなことにプレミアムエコノミーだったのと席が空席だらけで、すぐ後ろの親子連れを除いて周囲15席くらいに誰もいないという快適な空間だった。これなら12時間のフライトも窮屈にはならない。しかも僕は事前に徹夜をして眠気MAXだったので、あっという間に着いてしまうさ。

ついに単身で海外に飛び出すこととなって、感極まったのだろう、フライトの間中メモとペンを座右に置いて、目が覚めるたびに、何か思いつくことを書き散らした。あとから読み返すと色々なエモみが去来していて面白い。まずは、親父が癌で病床にいたときに「最後は家族だ、愛だ」と云っていたのを思い出した。死の淵とか酩酊して前後不覚でないとそんな台詞は吐けないが、今もって尊いと思う。死という「今生の別れ」も洋行も、別れの場であって、そこに駆けつけてくれる人は家族であれ友達であれありがたい。それだけに別れのさみしさもひとしお。

ランチを食べたら少し楽しい気分になった。Ubereatsばかりだった僕には機内食のほうが百倍健康的で好い。Promising Young Womanという映画を観る。とある事件を機に医学部をドロップアウトした女子の復讐譚。タランティーノっぽいレトロなスタイリッシュさを狙っているような。冒頭やラストの淫乱女感と純粋な復讐の動機とのギャップに惹き込まれる。

映画自体は面白かったが、終わった途端に虚無感に襲われた。今はドバイ辺りだ。何でおれはこんなばかげたことをやっているのだろうと。日本の税務の知識や経験がそのまま活かせない、武器のない海外にわざわざ飛び込んでいくなんて、よく言えば仕切り直しだが、身につけたものをうっちゃるようで愚かだ。とはいえ、しょせんおれなんぞは事務所から出向で短期間派遣されるだけだ。文字通り裸一貫で海外に挑んで一旗揚げようという人はすさまじい。身一つで海外に飛び立った人々やこれから飛び立とうとする人々はその勇気だけでも尊敬に値する。

とまぁそんなことを考えているうちに今度は冒険的なポジティブな感情が湧いてきて、ようやく心が均衡を取り戻した。Judas and the Black Messiahという映画を観る。Get Outに出ていた二人だ。The Black Messiahの演説などの熱演も惹き込まれたが、どちらかというと弱くて人間味のあるJudasの方に感情移入した。映画などで描かれる偉人像は則天去私のような超然とした精神世界に到達してしまっていて、それはそれで魅力だし、ブラック・ジーザスなので神々しくあるのが当然ともいえるけれども……。どこかに弱さがあってほしいと思うのかもしれない。ユダを排除しなかったことはキリストの強さだろうか。

いま振り返ってみると2つの映画はどちらもシリアスな内容で、このときはもっと楽しい映画を観るべきだったと後悔。

いつの間にかアムステルダムを超えていて、降下のアナウンス。時計をロンドンに合わせる。梅雨の東京を遠く離れて旅の幕開けを知らせるつゆ払いの儀式。これが楽しい。無事に着陸した機内から眺めると、曇りがちだが晴れ空のヒースロー空港が待っていた。

Arrivalsで長蛇の行列。1時間ほど待たされたか。僕の前に並んでいたナイジェリア人の老紳士に「妻が来るんだが入れていいか」と訊かれてNo problem.と答えたのが、英国において発した記念すべき最初の英語である。Passenger Locator FormやPCR陰性証明書などを準備していたが、日本は優良国の一つらしく、パスポートを機械にかざすだけで入国できた。あっけない。みんな電話しているなあ、電話が好きなんだなあという印象。

2. ヒースロー空港から滞在先へ

1万円以上するタクシーで行くのをケチって、Oyster Cardを購入して地下鉄で向かうことに。覚えたばかりの単語をピカデリーラインで見つけて喜ぶ。"retch"というのは吐き気を催すという意味。

その後乗り換えのときに階段を昇降しなくてはならず、タクシーにすればよかったと悔いたがすでに遅い。 なんでエレベーターやエスカレーターを完備しないんだ!と嘆いていたら、後ろから女の子が「持ちますねっ」みたいなスーパー爽やかさで手伝ってくれました。女の子に助けてもらうのはなんだか情けない気もするが、これをかついでちんどん屋をやっていたから仕方がない。

出向先(UK)の事務所に用意してもらった宿に着いた。いくつかの選択肢からとてもおしゃれで快適そうなホテルを選んだのだが、正解だった。ホテルの部屋にキッチンが付いている。部屋の窓からはテムズ川が見えた。

爽快な展望だなと思う一方、水、汚えなというのが感想だった。 その昔、「隅田川の水はテムズ川に通ず」と云った人がいるらしいが、道理で納得した。隅田川の汚さがここにたどり着いたのか、テムズ川のせいで隅田川が濁っているのか、互いに汚れを高めあっているのかは知らない。

3. 事件そして暗い部屋……

そんなことを考えながらiPadを充電しようとしたら、「バチバチ」と猛烈な音がした。すぐ焦げ臭い匂いがしたのでまずいと思ってコンセントから抜く。実は日本から持ってきたタコ足ケーブルを変換プラグをかまして使ったのが悪かったらしい。その後別のコンセントで充電しようとしたが充電される気配がない。おかしい。iPadがおかしいのか、なんだろう……。あれ、明かりもつかないぞ。 ああ……ブレーカーだ。

ブレーカーが落ちていることをフロントの女性に伝えに行く。しかし何ていえばいいかわからない。スマホローミングを切っているし、ブレーカーとともに部屋のWiFiも死んでいるから、調べられなかった。とりあえずジャブ代わりに、"The breaker is down."と言ってみる。出川レベルの直訳なのに、出川には到底及ばない発想力。

"What????"

そりゃそうだよな。ちょっと試しに言ってみただけだから。女性の後ろにいたにーちゃんも、素っ頓狂な奴がいると思って参戦してきた。一言では伝えられなかったものの、充電しようとしたらboomだぜ!みたいな経緯を説明したら分かってくれたけれど、いままで何を勉強してきたのだろうという気にもなった。後で調べたらこう云うべきだったらしい。

The breaker (has) tripped.

しかし、スタッフと一緒に部屋に戻ったが、肝心のブレーカーが見当たらない。挙げ句の果てに「メンテナンスマネージャーが週明けまで来ないから分からない。空いている部屋があるからそこで良ければ移る?」と。外は薄暗くなってきているし、断る余地はない。

そして移動した先は、暗い。最初の部屋は縦長だったが、こちらは真四角なので間取りはこちらのほうが断然好いが、暗すぎる。窓はあるが、細かい格子があって光が全然入り込まない。テムズ川は見ようと思えば見えるが、この模様があっては景色を楽しめたものではない。きっとテムズ川を汚いと罵倒したバチがあたったんだろうな。こうして、朝っぱらから夕方までホテルの前からテムズ川沿いにジョギングで抜けて行く人々を部屋からさもしく眺める日々が始まった。

ACCAの勉強方法その1: Applied Knowledge 3科目を1ヶ月でパスするのに必要な勉強

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昨日、ACCAの3科目目を受験して無事合格しました! これで、ACCA基礎科目制覇、フェーズ1完了です。

5月に思い立って1ヶ月ちょっとで3科目取れたのは快挙じゃないですか!(ドヤ)

(6月からは有給消化中なので、MAは専念みたいな状況でした)

FAを受けたときに試験監督のおっさんが「来週MA行けるやろ」とか言うから試験日前に徹夜する羽目になったわけですが……。

ちなみにそれぞれこんな点数でした。勉強時間は面白いことに(というかキャップを設けていたんですが)ほとんど50hずつです。

  • 5/22: Business and Technology (BT) 77%
  • 5/29: Financial Accounting (FA) 80%
  • 6/6: Management Accounting (MA) 76%

毎週受験しているので、東京ドーム前の受験会場の狭い事務所に入って試験部屋を覗くといつものおっさんがいる景色。
"Hi."
"Are you ready to start?"
って感じでゆるーく試験が始まります。

ここまでのところ、勉強は楽しくできています。ゲームのクエストをクリアしていく感覚に非常に近いなと思います。もちろん、最初の基礎科目だからそんなこと言っていられるだけな気はしていますが……。 

さて、ACCA(英国勅許公認会計士)は、13科目というステップの多さや日本での知名度が低すぎるというだけでなく、USCPAに比較して日本語で書かれた情報が少なすぎるのが悩みですね。勉強を始める前後では、情報収集や勉強手段の確立にかなり手間がかかりました。ACCAの公式サイトは情報量が多すぎて苦痛ですし……。

そこで、今回は鉄板のACCAの勉強方法・学習ツールをまとめてみました。 もちろん僕はまだ3科目しか受けていないので、基礎科目だけの話です。

僕のACCA受験ポリシー

ポリシーというと大げさですが、自分なりの基準です。

時間をかけすぎずにできるだけ効率よく合格したい!

なので、予め勉強時間の目安を決めて、仕上がり具合と相談しつつ早めに試験日を設定していました。仕上がりは完璧ではなくて、結構自信なかったりします。精神にあまりよくありません。

じっくり学習して知識を定着させて自信を持って合格していきたい方には適さないので、ご了承ください。

 最強の勉強方法はあるのか

2021年現在、日本語で教えられているACCA講座で定評のあるものはまだありません。残念ながらUSCPAのA校のような存在はないのです。 この状況がほんの10年で変わる可能性もありますし、2200年になっても変わっていないかもしれません(むしろ、日本や日本語がなくなってる可能性もあるな)。

先に結論を書くと、後述の通り最強はOpenTuitionでインプット + 問題集(BPPなど)でアウトプットです。理由はコスパと効率性ですが、色々試した内容を以下で説明します。

1. OpenTuition

https://opentuition.com/

Redditなどのコミュニティでもよく「おいどうやって勉強したらいいんだ?」という質問が出てくるんですが、間違いなく挙がっていたのがこのOpenTuitionです。

無料なので、受験科目のテキストと動画を見てみて、合わなそうだったら別の手段を探すのがいい気がします。つまりACCA受験生は、OpenTuitionを使った奴と、使ってない奴だけ(当たり前ですが)なわけで。要は、勉強方法のフローチャートの一番目です。

概要/Pros

  • 講義テキスト(PDF)をダウンロードして、講義動画(Youtube)を見ながら学習するスタイル(組み合わせが前提)
  • モジュール制ではないので、クリックしたりスクロールしたりというまどろっこしいアクションが要らない
  • テキストがPDFのため、印刷してもよし、iPadなどのタブレットに入れるのでもよし
  • Youtube上に動画が上がっているので、自動生成の字幕(英語)を利用できる
  • 講義の合計時間はApplied Knowledgeの科目だとせいぜい20時間程度と短いため、インプットを早めに終わらせて演習に進められる
  • 各チャプターの復習問題やMock Examがある
  • 講義や復習問題のページの下部にそれぞれコメントを書き込めるので、関連する質問と公式の回答を簡単に参照できる
  • 完全無料

Cons

  • ACCAのシラバスは網羅しているが、必要最低限というコンセプトなので、インプット自体足りない部分がある
  • アウトプット(演習)が圧倒的に足りないため、これだけではまず合格できない
  • モジュール制ではないため、遊び心がなくて地味で退屈で眠くなりやすいかもしれない
  • 自分で進捗を管理しなければならない
  • 英語のしゃべり(しかも講師によってはアクセント強い)という最大の難点。自動生成字幕があっても、日本語字幕ではないので、僕のような純ジャパにはつらい
  • マイクの質が悪くて音が良くない(上記とあいまってつらいです)
  • 講師がおっさんとおじいちゃんONLY

箇条書きでまとめましたが、こんな感じです。 チャンネーの講義が聴きてえ輩には向きませんが、英語のリスニングさえなんとか乗り切れば、他のConsを問題集でカバーして、最強に至ります。

僕の場合リスニングの理解度は5割くらいな気がしますが、どうせ問題集で補正できるので、なんとかなります。

ちなみにOpenTuitionのLWのおじいちゃん先生はギャグを入れたりして面白そうなんですが、スコティッシュアクセントが強すぎて僕には厳しいです。

2. BPP, Kaplan (出版)

https://learningmedia.bpp.com/

https://kaplanpublishing.co.uk/

BPPとKaplanはACCA公認の教材出版社のため、テキストや演習のための問題集を買う際は必ずこのどちらかの出版物を選びましょう。 どちらも高品質なんですが、OpenTuitionが推している(20% discount)のもあって、僕はBPPを使っていました。デザインもオシャレだし、このライオンもなんかかわええよね。

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なので以下はBPPに絞ります。

毎年9月からシラバスが改定(?)されるのに合わせてバージョンが更新されるため、受験時期とシラバスの改定状況を勘案して購入してください (個人的にはあまりこだわらずに常に最新版を買ってしまっても差し支えはなさそうな気がしますが、ご注意を)。現に僕は2021年9月以降用の教材で3科目勉強しました。

以下が注意点です。

  • テキストは500ページをゆうに超えるため、通読するのは完全に時間の無駄です。しかも情報量が多すぎて身につかないです。これは海外の先達がみんな口を揃えているので、守りましょう。絶対に通読しないこと。通読したいなら将来棺に入れてもらいましょう。
  • 問題集は解ける問題を何度も繰り返し解かないように気をつけてください。少なくとも初期の科目は、Over-learning(過学習)が必要なほど合格ラインが低くはないため、解法や知識を必ず100%に保っておかなければいけないとは考えられません。
  • 解説は超重要です。

なお、すべて電子版と紙が用意されていますが、紙は送料が高いのと、短期決戦のせいで配送を待っていたら試験日が来てしまうため、仕方なく僕はすべて電子版にしました。 Amazonでも科目によっては紙版を売っていたりしますが、取り扱い科目が少なすぎて無理です。取り扱いがあっても海外からの発送だったりします。

BPPの場合電子テキストはPDFではなくて専用のソフトウェアで閲覧する仕組み(iOSアプリもあり)になっています。 Apple Pencilで書きこんだりもできるんですが、閲覧モードでないとページがめくれない点や、書き込みモードと閲覧モードの切り替えが面倒な点から、実用性が厳しいという残念な仕様です。

そこで、2科目目のFAのときに、iPadで各ページのスクリーンショットを撮って、PDF化し、GoodNotesで書き込む手段に行き着きました。 PDF化の作業に小一時間はかかるのが難点ですが、これを始めてから学習効率が格段に上りました。書き込んだり消したりを気軽に繰り返せるので、特に問題演習への効果抜群です。 むしろもう紙版は非効率なので要らないなという気分です。はじめからPDFで売って欲しいんですが、そんなことしたらネットにアップロードされちゃうでしょうね……。

3. 最強セット(OpenTuition + 問題集)

Redditでも言われていて、僕も試して確信しましたが、上記の2つを組み合わせるのが今のところ最適解です。

OpenTuitionの教材が浅いのを逆手にとって、さっくりとインプットを終えて、BPPやKaplanの問題集の演習をメインに行うやり方です。
僕は、OpenTuition + BPPの問題集でFAとMAをクリアしました。それぞれの内容は既に書いたので、僕がどう勉強したかだけ記します。

  1. まず、OpenTuitionの講義動画をテキスト片手に複数チャプター見ます。字幕が頼りです。チャプターごとにPractice問題(5問程度)があるので解いておきます。
  2. ある程度のテーマの塊のインプットが済んだら、BPPの問題集を解きます。本来はインプットする度に問題を解けるといいんですが、教材がリンクしていないのでそれができません。講義一チャプターを終えてすぐに問題集を解こうとしても、解ける問題と未知の問題が混在していて、無意味な選り分けが求められてしまいます。
  3. 問題集は、個別問題とMulti-task questionsだけ一周して、解けなかった問題だけできる限り2回目・3回目まで解きました。3回解いても間違えた問題は試験直前に読み返そうと思って印をつけましたが、結局読み返しませんでした。そのくらい適当でも75-80%は得点できたので、ある程度仕上がるラインなんだと思います。
  4. とはいえ問題集の回答解説は重要なので必読です。ここでインプットの不足を補えます。解説が親切でなかったりして、イラつくこともありますが、この解説を理解することで合格が着実に近づきます
  5. Mixed Banksは余裕がなかったので、全く解きませんでした。個別問題と総合問題の中間なので、重要度は落ちると思います。演習の幅を取りたい方向けのオマケですね。
  6. Multi-task questionsは大切。ここに出てくるテーマは重点的に学習する。FAでいえば、キャッシュ・フロー計算書と連結会計
  7. Mock Examsは解きませんでした。解く場合には、一通り学習した時点で一問解いて、試験前の仕上げにもう一問解いて確認しておくような運用でしょうかね。Mock Examの一問目は丸々ACCAの公式Specimenなので、ここで特よりは公式で解いた方が、本番と形式が似ていていいかもしれません。ただ、その場合は本番同様正否を記録できないので、問題を解きっぱなしになってしまいます。

なお、OpenTuitionのテキストはほとんど読み返しませんでした。 MAでは原価計算など問題集を解いて解説を読んでもピンとこないところだけは、まだそのステージに行けてないということでOpenTuitionのテキストを読み返しました。

4. まとめノート的な

どうしても間違える項目や、覚えなくてはいけない公式などはどこかにまとめておくと良いです。 ただ、試験前にさっと読み返せる分量にしておくのが良い気がします。 まとめノートを作るくらいなら問題を解いた方がいい、という考え方もあるでしょう。

僕はSlackのようなチャットツールにメモったり、画面をキャプチャして貼り付けたりしておきました。

最後に

LWは免除があるので、あえて放棄して受験するか飛ばすかは未定ですが、その次はAAとTXかなと考えています。 ここからはQuarterlyなので、次は9月の試験です。ロンドンで受けることになる予定です。向こうでバタバタだったら受けないかも……? とにかくペースはかなり鈍化します。

ACCA: Business and Technology(BT)の勉強方法と勉強時間

日本人でACCAを受験している人はひよこ鑑定士よりも貴重な存在らしいです、ろきんです。

今回は、5/22に受験したBT(Business and Technology)という科目の概要と、私が行った勉強方法・勉強時間についてご紹介します。

過去記事はこちら

1. BTの概要

公式のBT紹介ページにシラバスや合格率など情報が集約されています。勉強開始時にはこちらを眺めると良いです。勉強が進んでからもPractice tets(有料)やSpecimen exams(無料)などここからアクセスできます。
Business and Technology (BT) | ACCA Global

1.1 シラバスの目的

To introduce knowledge and understanding of the business and its environment and the influence this has on how organisations are structured and on the role of the accounting and other key business functions in contributing to the efficient, effective and ethical management and development of an organisation and its people and their interaction with technology, data and information systems.*1

ビジネスとその環境、そしてそれが組織の構造や、組織とその人材の効率的、効果的、倫理的な管理と開発、およびテクノロジー、データ、情報システムとの相互作用に貢献する会計およびその他の主要なビジネス機能の役割に与える影響についての知識と理解を習得する。(by DeepL)

要は、ビジネスとテクノロジーってことですよ。

ビジネス環境が関連する項目として、初歩のマクロ・ミクロ経済学や倫理、データセキュリティ、ITシステム、CSRSWOT分析バリューチェーン、みたいな話が幅広く出てきます。

他にはビジネス組織内のテーマとして、リーダーシップやマネジメント、チームの話あたりが出てくるんですが、個人的に興味深く勉強できました。

基礎教養としての位置付けですね。

1.2 合格率

見ての通り合格率は85%程度で、まごうことなきACCAの13科目中最弱キャラです。

f:id:Shivalak:20210523185645p:plain *2

1.3 他科目との関連

f:id:Shivalak:20210523001301p:plain *3

SBLという上級レベルの科目につながるようです。
ただ、内容的には他の科目と関係ないといわれてます。ゆえに最初にこれを受ける方が多いです。

2. 私の勉強方法

2.1 ACCA-X

以下のACCA-Xというところのオンラインコースで勉強しました。

これはACCAが公式にe-learningを提供している教材なので、講義内容は安心・信頼できると思います。モジュールとしては動画は少なめで、テキストが中心になります。

ACCA用の講義としては、Applied Knowledgeの3科目が用意されています。定価はそれぞれ$89。

  • Business and Technology (BT)
  • Management Accounting (MA)
  • Financial Accounting (FA)

中身はACCA-Xですが、プラットフォーム自体はedxというサイトを利用することとなります。PC/Macはもちろん、iOSアプリもあるのでiPadのアプリから講義を見ることもできます。公式だけあって、モジュール全体の完成度は抜群だと思います。私はブラウザのedgeの読み上げ機能を大活用していました。大量の文章を読むのに最適です。

Enrollする場合は20%OFFとなる"ACCAEARLY"というクーポンが必須ですよ。

なお、ACCAの準備レベルの講義として無料の英文会計と管理会計のコースがそれぞれ初級・中級と用意されています。会計の基礎が怪しい方はこれらを受けてみるのもいいかもしれません。 ただ、BTの場合はいきなりBTで大丈夫ですし、FAやMAを受験予定であってもわざわざこの準備レベルから開始しなくて良い気がします。時間がかかりすぎるため。その辺りは今後FAやMAを受ける際に確認してみたいと思っています。

なお、ACCA-Xには講義だけでなく、練習問題も豊富に付いてきます。インプット+アウトプットが揃っているわけです。公式だけあって、問題・解説ともにクオリティが高いので、これを繰り返しやっていれば、ACCA-Xだけで完結できるでしょう。

3.2 ACCA-Xの不満点

ACCA-Xはとてもいいモジュールで$89 * 0.8以上の価値があると思うんですが、不満点もあって、

  1. iPadのedxアプリからアクセスするとページが表示されるまでに数秒以上待たされることが多く、ストレス。 なので基本はパソコンで勉強してました。

  2. Assessment以外の練習問題は何度でも解き直せる仕様だったものの、一度回答した問題の選択肢と正否の結果表示が残ってしまい、解き直しづらい。一問ずつ「やり直す」というボタンを押せばその問題だけリセットできるけれど、ちまちますべて初期化する気になれず、問題はすべて一周しかしませんでした。BPPがあったし。でも思い返すともったいなかったかも。

  3. 本/ebookに比べて、モジュール形式だと教材を流し読みするようにおさらいしづらい。

  4. テキスト量がmassiveすぎて全部読みきるのが苦痛。これはBPPやKaplanの本であっても同じかとは思います。多少インタラクティブな形式になっているので、本のようなシンプルなテキストよりは楽しめますが……。ただ、これは上記edgeの読み上げで結構カバーできました。英語の勉強と思えれば気にならないかもしれません。なお、これの反動でFAは動画メインのOpen Tuitionを選びました。

2.3 その他の教材

上記不満点を補うために、ACCA-X以外に、BPPのテキストと問題集(ともにebook)を買ってみました。

ただ、試験直前とかに流し読みしておさらいしたりはしたので、全く無駄ではなかったのですが、ACCA-Xだけで十分でした……笑

あとはaCOWtancyというサイトも評判が良いので試してみたり。

2.4 総括

ACCA-Xを使うのであればそれだけで完結させて、あとは気になるテーマはググって理解を深めれば十分という気がしました。

なお、各所で見かけた教材の選択肢としては、Open Tuition + BPP問題集というパターンの他に、BTの場合だけはBPPのテキストと問題集の組み合わせもありという意見もありました。

3. 私の勉強時間

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ACCA-X インプット+各章練習問題: 32h
ACCA-X 総復習問題: 6h
BPP テキスト: 3.5h
BPP 問題集: 6.5h
本試験: 1h その他: 4h
合計: 53h

その他はaCOWtancyなど色んな教材を試した分です。 勉強期間は5/2に開始して、5/22に終了したのでちょうど3週間でした。

学習開始当初に感覚で50hくらいをキャップに設定してそれ以上は勉強しないように気をつけました。ACCA-Xのコース自体も公式には50hが勉強時間の想定なんですよね。

私の場合はACCA-Xでのインプットも非効率(モジュールを直線的に流していくだけで復習やまとめノートを作ったりしなかったのは失敗でした)だったので、要領の良い方はもっとさっくり行けるはず。

もちろんこれらの話は省力で合格するのを目標にしているからで、じっくり学ぶスタイルの方には当てはまりません。

4. 理想の勉強時間

一応公式には300hとありますが、非現実的すぎます。13科目で5,300hとかヤバすぎ……笑

ACCA受験界隈ってどの科目にどのくらい時間をかけたかという情報が皆無なんですよね。日本のUSCPA受験界隈だったら1,000hじゃ終わんねーよ!!みたいなのあると思うんですが。

もちろん個人差はありますけど、日本人が勉強時間を気にし過ぎなだけなんでしょうか。

*1:シラバス8.Overall aim of the syllabusより

*2:https://www.accaglobal.com/ie/en/student/exam-support-resources/fundamentals-exams-study-resources/f1.html

*3:シラバス6. Relational diagram linking Business and Technology (BT/FBT) with other examsより

ACCA一科目(BT)合格したので、受験記録など

本日、ACCAのBT(Business and Technology)という科目を受験してきました。
ACCA自体初受験で緊張しましたが、結果は合格です!
ACCAはすべて50%以上が合格なので、77%はそこそこな出来映えでしょうか。
5月から勉強開始して5月中に1科目潰せて良かったです。

ACCA Journeyが始まってしまったのだなぁ……(感慨)

BTの科目自体の話は後でまとめてみたいと思いますが、今回は受験自体のお話を。 ちなみにクマガワさんというACCA受験生の方のblogをいつも参考にしていて、今回の受験に関連する記事がFAの試験 体験記 こちらの記事は1年以上前のものなので、2021年5月時点で少しだけ変わっている点などもありました。

1. 受験方法A: On demand CBE

ACCAの試験科目13のうち、初級科目である以下の4つはOn demand CBEにて受験ができます。

  • BT: Business and Technology
  • MA: Management Accounting
  • FA: Financial Accounting
  • LW: Corporate and Business Law

これは、いつでも好きなときにテストセンターのパソコン上で試験が受けられるものです。
ただし、テストセンターに行かなければならず、しかも日本ではJLTCという機関が東京の水道橋にて実施しているのみなのです。
実施時間は毎週土日19時~21時です。

今回私はこれで受験しました。

2. 受験方法B: Remote on demand CBE

東京が遠い方の場合またはCOVID-19の影響がある場合、いつでもremoteで、つまり家などから受験することも可能です。
その場合は遠隔で試験監督が付きます。 受験可能な科目は1.と同様の4科目です。
これはとても便利そうなのですが、Windowsにしか対応していないのと最初の科目だからということで、今回私はJLTCでの受験を選びました。

なお、他の9科目は定期的にテストセンターで試験が開催されますが、今の時期はそのremoteバージョンもあります。
remoteですが、いつでも受けられる(on demand)ではありません。

3. 予約方法

ACCA公式のテストセンター一覧のJapanに記載のあるJLTCのStephenにメールすればOKです。
指示にしたがって、ACCAのStudent IDや科目などを伝えると、受験料の振り込みを依頼されるので、期日までに振り込めば予約完了です。BTは消費税込で16,500円。
ちなみに僕はVISAの申請中でパスポートが手元にないため、運転免許証でいいか確認したら問題ありませんでした。事前にスキャンしてメールする必要はありましたが。

おそらく運転免許証で十分なので、パスポートがない場合などは問い合わせましょう。

4. 試験日

当日はペンとID(パスポートや運転免許証)、電卓を持っていきましょう。飲み物も持ち込めます。 私は今回一応電卓をカバンに入れていきましたが、BTなのでいらなかったです。水も持ってたけど、出さなかった。

JLTCは都営三田線水道橋駅のA6出口からすぐなので迷いません。東京ドームのすぐそば。

さて、雑居ビルの3階にある試験会場に入って驚きました。
ちっちゃな事務所感がすごい。一応受付に受話器がおいてあるなと思ったら、ジーパン姿のカジュアルなおじさんが話しかけてきた。

-ACCA qualification?
-Yes...

みたいな感じで通されたのが、おじさんの部屋。

「そこどうぞ」机が2つあって、一つはおじさんの仕事机で、もう一つが受験生用らしい。机は離れてるけど、おじさんと向き合う格好で座る。机にはラップトップだけが置いてある。

そういえばカバンそのまま持ってきちゃったけど、どこかにdespositしなくていいんだろうか、メールではそう書いていたが……と思いながらスマホの電源だけは切ってカバンに入れて、カバンは横の椅子に置く。その椅子に緑のデカイサイコロみたいな謎の物体が置いてあったが、気にしない。

ざっくりな説明をしてくれて「もう始めるかい?」って、まだ5分くらいあるけど、良いの?

おじさん「OK、2時間あるけど早く終わるだろ、終わったら帰れるぜ」

そんな感じで早速始まった初ACCAテスト。こういう時期なので、窓開けたままでいいよ、と言ったんですが、少し涼しかった。 しかも東京ドームがすぐそばとあって、時折キャーという悲鳴やアトラクションのガラガラという音が聴こえてくる。気にはならなかったものの、こんな環境でテストを受けたのは初めてだ。

肝心のテストは自信をもって回答できず、「もしかして落ちる?」と思いながら解いていきました。BTっていう科目の特徴なのかもしれない。無勉強で常識だけで受かる人もいるだろうし、ある程度やっても自信満々にはなれないというような。これで落ちたらこの目の前のおじさんに笑われるぞという謎の理由で奮起。

それでも一通り回答を終えてフラグ立てした問題を確認しつつ、なんとか50%行けそうだろうという気持ちにはなれたので終了ボタンを押す。

すぐに結果が表示されて、77%と出て安堵……。おじさんに終わったと伝えたら「まじで。やっぱ早く終わったな」とか言いながら結果を印刷してくれました。 2時間の試験で、48分か42分か忘れましたが、そのくらい。

最後に、おじさんは受験料上がるから早めに次の科目受けたほうがいいかもしれんよ〜というアドバイスをくれました。

5. 次の科目

次はFA(Financial Accounting)を受けようと思います。実はもうOpen Tuitionでのinputは終えたのであとは問題を解いてMock Examを解くだけです。うまくいけば来週とかに受けられるかも!?